Daybreakが「エバークエスト」の19番目の拡張パックのタイトルを「Rain of Fear」と発表したとき、筆者は即座にその名前に釣られてしまいました。英検4級の1問目に出て来そうな簡単な単語が並んでいるだけなのに拡張パックの伝統的なネーミングを無視していたからです。「雨(Rain)」は太陽に飢えた見習いスタッフがわざと綴りをミスっているように思えたので、たぶん書きたかったのは「統治(Reign)」なのだろうと思っていました。
同音異義語はともかく、「Rain of Fear」はこれまで見た中で最悪の拡張タイトルとまでは言えません。この業界には、紛らわしいものから、まったく発音できないものまで、「なんじゃこりゃ?」と思うような拡張パックのネーミングがたくさんあります。確かに製品名なんて慣れですし、多くのゲームの寿命が尽きるこの時期にそれらを引きずるのは些細なことかもしれませんが。ちなみに些細というのは筆者のミドルネームでして、ファーストネームはTomです。そして、以下は10個の些細な拡張パックのネーミングです。それでは、行ってみましょう。
Anarchy Online:The Notum Wars
整理しておきましょう。これらのネーミングはどれも本当に悪いものではありません。ただ、この10個の名前は、魅力的であったり、勇気があったり、わかりやすかったりと、何らかの意味で失敗しているのです。
では、なぜ「Notum Wars」から始めなければならないのでしょうか? 本当のところ、このネーミングって皆さんの心をつかみますか? 筆者はそうは思いませんでした。「戦争」という言葉は、フィクションの中では常に刺激的で大胆な言葉で前置きされるべきだと思います。「Notum」は「Naughty(スケベな)」と発音が微妙に違うだけで、単純につまらないのです。映画のタイトルを「Gluten Wars」や「Clone Wars」とするようなものです。もし筆者がそんなことをするとしたら、それは約束の時間に遅れていて、朝食のテーブルで目の前にある言葉を読んでいるだけだからです。
「The ______ Wars」の形式で、ださいタイトルにするのは逆に難しいので、その空白を埋めるために「Anarchy Online」をリストに入れました。
はいはい、荒探しですよ。
EverQuest:The Legacy of Ykesha
「エバークエスト」を酷評しているように感じるかもしれませんが、このゲームには約145個の拡張パックが存在するため、デフォルトでいくつかの悪臭を放つ拡張パックが存在することになります。Daybreakはほとんどのネーミングに関して良い仕事をしていますが、このネーミングには違和感を覚えました。
なぜかって?「Ykesha(イキーシャ)」って何ですか? まったく意味不明で、この拡張パックについて何も教えてくれません。SFやファンタジーのネーミングで気になるのは、作家が言葉の響きを異質なものにするためにアポストロフィーを使う場合と、作家が厄介な固有名詞を作るために隣り合っていない文字を並べる場合です。「Ykesha」は猫の交尾のように聞こえます。そのため、その遺産にはまったく興味が沸かないのです(Bree氏によると元々は剣か何かだと言っていましたが、これではどうにもなりませんね)。