「エバークエスト」「エバークエストII」に携わるようになったきっかけは？
おっと、素晴らしい質問で答えが長いですね！ 昔、はるか彼方の国（ワシントン州タコマ）で、SOE（Sony Online Entertainment）のカスタマーサービスチームに応募したところ、新しくオープンした「エバークエスト・オンライン・アドベンチャーズ」で働くことになったんです。数年間はこの（クズ）チームで働き、その後、コミュニティ関連チームに引き抜かれ、EQIIの連絡役とグラフィックサポートを担当することになりました。そのチームで数年働いた後、「エバークエストII」がツールやシステムを学ぶためのグラフィック研修生の受け入れに興味を示しているとの知らせを受けました。すぐにそのチャンスに飛びつき、慌ただしい研修セッションの後、基本的な武器やマントの製作を始めました。
「EQ」や「EQII」には何年くらい携わっているのですか？
EQII自体には、15年ちょっと携わっています。これは、EQOAのカスタマーサービス、コミュニティ関連チームで働いた数年間を除いたものです（たくさんのファンイベントがありましたね）。また、EverQuestのグラフィック担当は、過去5年以上に渡って行ってきました。この5年間は、まさに冒険でした！
EQとEQIIで最初に手掛けたプロジェクトは何でしたか？
昔すぎて一番最初のプロジェクトが何だったのか、本当にわからないんです。おそらくマントだったと思いたいです。アイテムを実装するシステム全体を学びながら、マントから始めると、ベースとなる四角形（マントの前面に半分、マントの内側にもう半分）にテクスチャーを追加するだけで、完成したテクスチャーセットをマントモデルに適用することができました。当時は研修生の期間中で、ベースとなるジオメトリを作り、それをゲームに反映させるためのツールをまだ学んでいる段階でした。それまでもPhotoshopなどのデジタルアートツールは愛用していましたが、Mayaのようなデジタルジオメトリツールは新しいタイプの狂った錬金術で、理解するのに時間がかかりました。エバークエストでは、最初のプロジェクトはアーマーのリテクスチャだったと思います。当時は、異なるゲームのアセットをどのようにシステムに取り込めばいいのかわからなかったので、そのようなプロジェクトは、自分が完成させてエバークエストのグラフィックチームに渡し、実装してもらっていました。
EQやEQIIで手掛けたプロジェクトの中で、一番好きなものは何ですか？
これは非常に答えにくい質問です！ というのも、長年に渡って制作してきた多くのものを愛しているからです。素晴らしい時計仕掛けのクリーチャーを作ったり、何百ものアーマーセットや何千もの武器を作ったりしてきました。とはいえ、少し前に作った奇妙な海竜には特別な誇りを感じています。首が長く、二本足の怪物で、蛇のような体に大きなフリルがついています。その頭には、深海の暗闇で光を放つアンコウのルアーのようなものと、鋭い歯が生えた大きな口があるんです。その自作の忌まわしいクリーチャーが、ゲーム内で実際に動き回るのを見るのは、特別な瞬間でした。
ゲーム業界に飛び込んだきっかけは？
簡単に言えば、純粋に運が良かったことと、耳を傾けていたことです。当時はスーパーの店員で、11年ほど働いていましたが、新しい冒険をしたくてたまらなかったんです。ゲーム会社のカスタマーサービスで募集があると聞いた瞬間、しかも「エバークエスト」のプレイを通じて知っていた会社だったので、応募して、ワシントン州タコマからサンディエゴに引っ越しました。
つづく
